こんなん旨い!! vol,68
2010/09/09
日常の極上のおはなし

当店のの菜の理念は「日常の極上」であります。現在日本の家庭の食卓はパンが主食であったりおかずはハンバーグやグラタンであったりと日本人だから和食、という枠はないと思います。僕の家でもそうです。もし1週間でも統計をとればひょっとすると和の料理が半分くらいはあるかもしれませんがそれくらいがいいところではないでしょうか。

となりますと外で和食を食べる動機はなんでしょう。僕はここに「日常の極上」があるのではないかと思います。当店も始めの頃はとにかく「非日常」を目指しました。そればかりを追っていきました。でもふと気付くとその結果は自己満足がほとんどだったような気がします。今でもそうかもしれませんが。。。
そんなとき思いのほかお客さまに喜んでいただけたのが「アジフライ」でした。平塚、僕の地元小田原を含め相模湾沿岸にお住まいの方でしたらひじょーに当たり前なおかずであると思います。
頭を落として背開きにし普通にパン粉をつけて揚げます。特に工夫も必要としません。

そんなアジフライを極上にするにはどうしたらいいか、考えました。幸いにして小田原のアジはとてもイイものです。素材は文句なーし!それをどうしたら美味しく食べれるかを考えればもうばっちりです。揚げ物ですから熱いうちにがぶりといきたいものです。となりますとあまり大きくてもいけませんし骨があってもいけません。3枚卸しにし中骨も全部抜きます。あとの手順は一緒、小麦粉,卵,パン粉、新しい180℃の油で揚げる。
鮮度のいいアジを高温で上げると身はぷくっと膨らみます。
そんなアジフライ、今年はポン酢醤油で召し上がっていただきました。夏が旬のアジ。爽やかな食後感がありました。

どなたでも出来る日常の極上。でも無意識には上手に仕上りません。みんなも知ってる味だからこそごまかしも効きません。
今や当店のお料理は日常的なものばかりです。マッシュポテトも人気メニューです。石塚慶氏いわく「マッシュポテトが袴つけてる」これこそ日常の極上にぴったりの表現です。
そんな石塚慶氏の酒匂のカラスミもあと2ヶ月くらいでしょうか。これは「非日常の極上」です。




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